大根の読書日記

読書好きの理系男が、読んだ本や調べたことについて、だらだら書いてます

第4回 白いカラス

先日のニュースで、白いカラスが話題になりましたね。写真の神秘的な美しさに誘われて、筆をとりました。今回はアルビノと、日本における白いカラスの立ち位置についてまとめたいと思います。

 

  • そもそもどうして白いのか

 

皮膚や髪に色がついているのは、メラニンという色素のせいです。濃いと黒く、薄いと白くなります。この色素をつくることができず、白くなった動物をアルビノといいます。

 

 

・体が弱い

メラニンは、動物の体では紫外線を防ぐ仕事をします。アルビノメラニンをつくれないので、皮膚が日光にとても弱いです。メラニンは目も守っているので、眩しく感じやすいといいます。さらに、色素欠乏のため、視力が弱かったりすることが多いようです。

・敵に見つかりやすい

白く、風景の中で目立つことが多いため、他の動物に見つかりやすいです。天敵に襲われやすい上、獲物も捕まえづらいという話もあります。

 

  • めでたい、とされたこともありましたが…

 他の白い動物と同じく、古くからめでたいもの、として扱われているようです。平安時代延喜式、祥瑞考には、めでたい動物として白烏が記載されています。祥瑞(しょうずい)というのは、めでたいしるしのことです。これに含まれる動物はとても縁起が良いとされ、朝廷に献上すると、領地などの褒美が与えられる場合もありました。他の動物としては、白馬や三本足の烏などが延喜式には記されています。

 

 一方で、江戸時代の随筆、甲子夜話の『白鳥の話』には、縁起が悪いという話が載っています。中川領(中川氏が治めていた現在の大分県の一部である岡藩のことか?)ではシロカラスの音が「城を枯らす」にも通じるため、見つけ次第駆除していたとのこと。日本人は音による縁起担ぎが好きですけど、これはとばっちりもいいところですね。

 

  • 目撃例

 

日本でもしばしば見つかっています。以下に動画を紹介させていただきます。

2007年岩手県釜石市 http://www.nicovideo.jp/watch/sm982962

2015年香川県三豊市 http://www.nicovideo.jp/watch/sm26673024

 

まとめ

白いカラスは、めでたいとされた時代も、不吉とされた時代もあったのですね。自然界でアルビノが生きていくのは、とても難しいとのこと。せめて穏やかに生きて行けることを願い、今回は筆をおかせていただきます。

 

ではまた次回。

 

 

参考文献

・延期式

平安時代の法律です。国立国会図書館のホームページから原文が読めます。

原文 国立国会図書館 延喜式考異. 附録下 祥瑞考

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/786833

 

・甲子夜話

江戸時代後期の平戸藩主、松浦静山の随筆集です。文語体で、読みづらいところもありますが、話題が様々で飽きません。後日、これについての記事も上げる予定です。

 

 

suzushirotohon.hatenablog.jp